にのだん社会保険労務士事務所

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にのだん社会保険労務士事務所だより「たすき」令和4年9月号(No.34)

【10月からの法改正等情報について】

 春に続いて10月も人事労務に関する法改正等がいくつか発生します。今回は「育児・介護休業法の改正」 「地域別最低賃金の変更」についてご案内します。

【育児・介護休業法の改正】

今後、労働力人口が減少していく中で、男女に関係なく仕事と育児を両立できる環境を整備する目的でさらなる育児・介護休業に関する法改正が令和4年10月から盛り込まれています。

①産後パパ育休の創設

これは現行にあった出生後の育児休業をアレンジするかたちで令和4年10月以降は子の出生後8週間以内に4週間まで取得可能な育児休業制度がプラスされました。申出期間は育児休業の2週間前までなら OK(別途労使協定があれば1ヵ月までに申出が必要)、取得は分割2回まで可能などとなっております。

②産後8週間から1歳になるまでの育児休業回数上限の変更

現行は1回が上限でしたが、令和4年10月以降は2回まで育児休業の分割取得が可能となります。

③夫婦による1歳以降の育児休業の途中交代可能

現行は保育所に入所できない等の場合、1歳時点、1歳6ヵ月時点で育児休業を開始していることが条件になっていましたが、令和4年10月以降は父母いずれかが取得してれば、途中で交代して育児休業を取得することが認められるので、夫婦で協力しながら柔軟に職場復帰するタイミングをはかることができるかもしれません。

④就業規則等の変更

事業場で作成されている就業規則について、法改正に対応した内容への変更が必要になります。ネットで「育児・介護休業等に関する規則の規定例」等のキーワードで検索してテンプレートを活用してください。

【地域別最低賃金の変更】

令和4年10月1日から最低賃金が変更されます。和歌山県の地域別最低賃金は時間額889円と30円のアップとなります。最低賃金についての計算等のルールについては以下のとおりです。

①時給で支払う方については【時間給≧最低賃金額】

②日給で支払う方については【日給÷契約で定められた労働時間≧最低賃金額】

③月給で支払う方については【月給×12ヵ月÷契約で定められた年間労働時間≧最低賃金額】

※労働契約の金額と最低賃金額を比較したうえ計算の基礎の中に「臨時で支払われる賃金、時間外労働や深夜労働による割増賃金、皆勤手当・通勤手当・家族手当」を含まないよう注意が必要となります。

【キャプテンの姿とは】

 今年の夏の甲子園は久々にたくさんの観客が入り、応援の生演奏も加わり、初日から連日テレビで観戦して盛り上がっていましたが、早々と地元の高校が敗戦してから興味もなくなるかと思いましたが、やはり最後まで高校野球を見てしまいました。印象に残ったのは準優勝という素晴らしい結果を残した下関国際高校です。キャプテンをしていた山下選手が和歌山出身ということもあり、興味深く応援させていただきました。

 ニュースの記事で知ったのですが、山下選手は下関国際高校に入学した直後にキャプテンに任命されたとのことで驚きました。坂原監督が中学時代の山下選手を野球の大会で見かけた時、独りで戦っている姿勢が醸し出されているのが気に入ったそうで、中学校の生徒会長もしていた山下選手に対して坂原監督は「うちに来てキャプテンをやってもらいたい」と言って誘ったとのことでした。

 予定通り、入部後すぐに新キャプテンになりましたが、1年の秋に一旦キャプテンを別の選手に交代してもらったとのことでした。俯瞰(ふかん)的に見せてやりたかったという監督の意図があり、その後2年生の秋にキャプテンに復帰して、今に至ったとのことでした。

 私は学生時代、中学高校と陸上部でしたが、ともにキャプテンではなく副キャプテンでした。あの頃は「なんでキャプテンに指名してくれなかったんだろう」と若干納得できない部分もありました。しかし、私が大学を卒業してから食品スーパーに就職し、数年後副店長から30歳を前に店長に昇格する機会をいただきましたが、結局半年間で再び副店長に降格することになりました。その時「自分はリーダーになるための実力がない」ということを思い知らされたのです。私は、学生時代の部活の時も、仕事をしている時も先輩や同僚、そして後輩から好かれようとするタイプの人間でした。しかし、それは裏を返せば「相手に合わせようと行動する」「思ったことをはっきり言わない、言えない」性格が要因であったと思います。

 リーダーになるということは「自分がこう目指したい、相手にも同じ方向を目指してもらいたい」という気持ちをしっかり持つこと。そのために相手から疎ましいと思われても自分の意思を貫く覚悟が当然必要であるにも関わらず、私は「相手はどう思うだろう」「相手に嫌われたらどうしよう」とそんなことばかりに気を遣うことが先走ったため、年齢だけが理由ではないですが自分にはリーダーになる実力や覚悟なんかは当時全くありませんでした。

 それを考えると、今回の山下選手のような若さで一旦キャプテンを降りたあと再びキャプテンに返り咲くということは大変な苦労が必要であり、本当にすごいことだと感じます。坂原監督がキャプテンとしての仕事を高いところから見下ろすような俯瞰的な機会を与えて、そこから這い上がるチャンスに山下選手が応えた結果が今回のような大活躍に繋がったのではないかと感じます。

 私は副店長に降格してから退職するまで、結局店長に這い上がることはできませんでした。そのポジションのほうが楽だと感じている姿勢を会社も感じたからだと思います。そんな私もサラリーマン時代は自分に甘さがありましたが、現在個人事業主となり自然と独りで戦う覚悟も日々成長していると感じます。事業を行う中で、経営者はもちろんのこと、自身の手となり足となり部下に指揮命令を出すことのできるキャプテンを育てることが何より重要であり難しいことなのかもしれません。

~最後までお読みいただきありがとうございました~